ママの手料理 Ⅱ
「紫苑ちゃんがこのまま記憶無くしたままでも、取り戻したとしても、俺もずっと君の味方だよ」
上目遣いでこちらを見つめてきた彼女に微笑み返し、ありがと、と、もう一度口パクで伝える。
彼女が帰ってきてくれて、本当に良かった。
はい、平和協定締結ね!、と言いながら目線をずらした俺は、あるものに気がついた。
「…ねえ、これどうしたの?」
彼女の左手首には、この家の最年長を彷彿とさせるピンク色のリストバンドが付いていて。
「あ、これは仁さんがお揃いだよって貸してくれたリストバンドです。航海もお揃いで付けてた時があったって…」
薄々勘づいていた事が見事に当たり、俺は頬をヒクヒクと引き攣らせた。
「“お揃い”?……何それふざけてんのあいつ!?何紫苑ちゃんは自分のものみたいなマウント張ってんの?無理無理ドン引きだわ!紫苑ちゃん騙されてるよ!それ今すぐ外しな!」
「えっ…?」
いきなり至近距離で叫んだからか、彼女は困惑した顔をして。
それでも、声量を抑える選択は俺の中になかった。
仁の方が下心満載に決まっているし、何より彼がこんなにも優しいなんておかしい。
(俺には1度も優しくしてくれなかったのに!これこそ差別だ!)
上目遣いでこちらを見つめてきた彼女に微笑み返し、ありがと、と、もう一度口パクで伝える。
彼女が帰ってきてくれて、本当に良かった。
はい、平和協定締結ね!、と言いながら目線をずらした俺は、あるものに気がついた。
「…ねえ、これどうしたの?」
彼女の左手首には、この家の最年長を彷彿とさせるピンク色のリストバンドが付いていて。
「あ、これは仁さんがお揃いだよって貸してくれたリストバンドです。航海もお揃いで付けてた時があったって…」
薄々勘づいていた事が見事に当たり、俺は頬をヒクヒクと引き攣らせた。
「“お揃い”?……何それふざけてんのあいつ!?何紫苑ちゃんは自分のものみたいなマウント張ってんの?無理無理ドン引きだわ!紫苑ちゃん騙されてるよ!それ今すぐ外しな!」
「えっ…?」
いきなり至近距離で叫んだからか、彼女は困惑した顔をして。
それでも、声量を抑える選択は俺の中になかった。
仁の方が下心満載に決まっているし、何より彼がこんなにも優しいなんておかしい。
(俺には1度も優しくしてくれなかったのに!これこそ差別だ!)