ママの手料理 Ⅱ
「大丈夫、大也は何にも悪くないから。……はーいそこ、身内ネタで揉めるのは止めようね?ね?…ね?」


あの後湊が笑顔のまま、しかし恐ろしく低い口調で注意しなかったら、俺と不良トリオはどうなっていたか分からない。



「じゃあ、2つの聞き込みはあんまり成果がなかったってことでいいね。…だけど、琥珀と銀河の2人は何かを発見してくれたんだったよね?話してくれるかな」


そして、いつの間にか現れた笑美を隣の席に座らせた湊が落ち着いた声でそう言うと。


「ああそうだった、忘れてた。…俺と琥珀は、お前らには内緒で、紫苑が落としたキーホルダーを調べてたんだ」


元通りの口調になった銀子ちゃんが、いつになく真面目な顔つきをしてパソコンの電源をつけた。


「俺達警察もお前らも、あのストラップはチビのスマホから引きちぎられて、その衝撃で地面に落下。その後、通行人か自転車かなんかに踏まれたもんだと考えてた。…だが調査の結果、その考えは見事に覆った」


俺の目の前に座っている琥珀が、自身の左ポケットから透明の袋に入った問題のストラップを取り出して机の上に置いた。


「覆ったって、どういう事ですか」


航海の疑問の声を手で制した彼は、言葉を続ける。
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