ママの手料理 Ⅱ
「俺達は、このストラップの中に入ってるGPSが、どういう風に壊れたのかを確かめたんだ。中森と銀河と、…それから、ムショに入ってる伊織を使ってな」


「……ん?今、何て…?」


頷いて琥珀の話を聞いていた俺は、最後に聞こえた人物名を聞いて耳を疑った。


(伊織が協力したってどういう事…?刑務所に居る人がどうやって協力出来るっていうの、しかも……って事は、琥珀は伊織を許したの、?)


「ちょっと待って、」


俺と同じ事を考えていたのか、目を見開いた仁が言葉を選びながら口を開いた。


「琥珀、君は…伊織の事を許した、いや、許せたの?」


しかし、その問いに彼は答えず。


「1ヶ月程前から極秘調査を始めたんだが、あいつが言うには……」


代わりに、4人で導き出した答えを事細かに説明し始めた。







『おい、久しぶりだな。元気にしてるか』


琥珀が初めて伊織の居る刑務所にやって来たのは、1ヶ月前の事だった。


『ん、……っあ、琥珀…』


狭くて寒い刑務所の中、薄い毛布を肩まで引き上げて目を瞑っていた伊織は、鉄格子の向こう側に立っている警察官を見つめて息を飲んだ。


『何して……いや、あの時は本当にごめんなさい!』


目を見開き、毛布を蹴り飛ばしてその場で土下座をした極悪人を、被害者である琥珀は冷ややかな目で見つめた。
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