炎のシークエンス
「心春、こんなにやつれて……会社辞めて戻ってきなさいよ」
帰宅した私に実家の母は開口一番そういった。
「でも、辞めてどうしたらいいか……」
「うちの事務仕事やってくれよ。母さんももう歳だし、心春が手伝ってくれれば大助かりだ。
しばらくゆっくりやればいい。ほかに仕事はいくらでもある。心春にぴったりの仕事がきっと見つかるから。
長い人生だ。慌てることはない」
父もそう言ってくれた。
会社に、辞めるというのも言い出しにくい。とにかく上司が怖い。
でも。
燃え盛る炎の中飛び込んでいった連太郎の姿が目に焼き付いている。
あの勇気を私も持てたら。ううん、持ちたい。
毎日怒られ、けなされ、ひどい扱いの私は、あの会社に必要とされていない。
炎に飛び込む恐怖を思えば、どんな事も我慢できる。そんな気持ちが生まれていた。
帰宅した私に実家の母は開口一番そういった。
「でも、辞めてどうしたらいいか……」
「うちの事務仕事やってくれよ。母さんももう歳だし、心春が手伝ってくれれば大助かりだ。
しばらくゆっくりやればいい。ほかに仕事はいくらでもある。心春にぴったりの仕事がきっと見つかるから。
長い人生だ。慌てることはない」
父もそう言ってくれた。
会社に、辞めるというのも言い出しにくい。とにかく上司が怖い。
でも。
燃え盛る炎の中飛び込んでいった連太郎の姿が目に焼き付いている。
あの勇気を私も持てたら。ううん、持ちたい。
毎日怒られ、けなされ、ひどい扱いの私は、あの会社に必要とされていない。
炎に飛び込む恐怖を思えば、どんな事も我慢できる。そんな気持ちが生まれていた。