炎のシークエンス
俺たちの関係は小学校の頃から変わらない。お互いの家が近いこともあっていつも一緒にいた。
特に心春にとって俺は、家族に近いくらいの友達なのだと思う。悪くない距離感の関係だ。

でも、いつからだろう。俺にとって心春は……。


「お互いどうしたら恋愛が長続きするんだろうね」
「心春は色気がなぁ。もうちょっとセクシーな服着てみろよ。パンツ見えそうな短いスカートに、かがんだら谷間が見えるようなトップスとか」

そんなの着られたら、俺がイチコロだけどな。

「連太郎は相変わらずエッチなことしか考えてないわけね。
確かに連太郎って、胸がぼよん、ウエストキュッってナイスなボディの女の子を好きになるよね」
「おう。ぼよん、キュッは永遠の理想だ」
「あーあ、普通の会社員ってそんなに理想高くないって思うんだけどなぁ。私やっぱり魅力ないのかな」
「もういっそ会社員なんてやめちまえ。ガキの頃は消防士に憧れてたじゃん」
「小学生の頃は消防士さんがヒーローに見えたからね」
「それなら今の俺、ヒーローだな。心春、会社員なんてやめてヒーローと付き合おうぜ?」
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