炎のシークエンス
トイレから戻ると連太郎の姿がない。店員さんがテーブルを片付けている。
……まさか、おいて行かれた?
見放されちゃった……仕方ない。
酔っていたとはいえ口を滑らせた自分のせい。
「心春」
呆然とテーブルの前にいた私の腕がぐっと引っ張られる。連太郎だ!よかった。
ん?でも、なんか変。全然笑顔がない。怒ってるみたい。
「連太郎?」
「……帰るぞ」
「待って、お会計……」
「もう済んでる。歩けるか」
「あったり前でしょー、今からマラソンだって出来る」
あ、冗談もスルーされた。連太郎は私の腕をぐいぐい引っ張って夜の街を歩きだす。
湿度の高い夏の夜。ただでさえ空気が肌にまとわりつくようで不快なのに、連太郎の歩くスピードが速くて。酔いが回りすぎて吐き気を感じた。
「痛いよ、連太郎。そんなに急がないで、気持ち悪い」
「あ、わりぃ。大丈夫か?」
「水、飲みたい」
「吐きそうか?うちに寄れ。親父とおふくろは温泉旅行中だけど、水くらい出せる」
知ってるよ、うちの両親がおじさんたちにお土産をリクエストしてたもん。
……まさか、おいて行かれた?
見放されちゃった……仕方ない。
酔っていたとはいえ口を滑らせた自分のせい。
「心春」
呆然とテーブルの前にいた私の腕がぐっと引っ張られる。連太郎だ!よかった。
ん?でも、なんか変。全然笑顔がない。怒ってるみたい。
「連太郎?」
「……帰るぞ」
「待って、お会計……」
「もう済んでる。歩けるか」
「あったり前でしょー、今からマラソンだって出来る」
あ、冗談もスルーされた。連太郎は私の腕をぐいぐい引っ張って夜の街を歩きだす。
湿度の高い夏の夜。ただでさえ空気が肌にまとわりつくようで不快なのに、連太郎の歩くスピードが速くて。酔いが回りすぎて吐き気を感じた。
「痛いよ、連太郎。そんなに急がないで、気持ち悪い」
「あ、わりぃ。大丈夫か?」
「水、飲みたい」
「吐きそうか?うちに寄れ。親父とおふくろは温泉旅行中だけど、水くらい出せる」
知ってるよ、うちの両親がおじさんたちにお土産をリクエストしてたもん。