炎のシークエンス
言っちゃった。
連太郎に嫌われるかな。でも自分がこれ以上期待しないためにも、いっそ嫌われたほうがいい。

そう覚悟してうつむいた私の頭上で、連太郎は特大のため息をついた。

「あのさ、心春。心春は盛大な勘違いしてる。俺がガキのころからずっと好きなのは桃子じゃない。
俺の視線に気づいていながら、なんで自分だって思わないのさ??」

「え?」

私……?
驚いて顔を上げると、連太郎は呆れたような、それでいて優しさがこぼれそうな最高に甘い笑顔を浮かべていた。

「俺が泣けば泣き止むまでそばにいてくれた。頑張り屋でいつでも元気な笑顔で俺や桃子を包んでくれた。そんな心春が大好きだ」

あぁ、これは夢かもしれない。
連太郎が私を好きだと言ってるなんて。でも、期待しちゃだめ。連太郎の好きと私の好きの形が同じかわからない。
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