お昼寝御曹司とふたりだけの秘密
涼本さんの部屋にお世話になるのは、一週間だけとお願いしている。
接点がなくなってしまったら、ふたりで話をするようなこともなくなってしまうだろうし、これは片想いの自分にとってチャンスだと思うことにしよう。
「わかりました、息抜きに付き合います!」
吹っ切れたように明るく応えると、涼本さんは優しく微笑んだ。
仕事をしているときの涼本さんの真剣な表情も素敵だけど、こんなふうに微笑む彼を見ると、余計に胸が高鳴ってしまう。
顔が赤くなりませんように、と心の中で願いながらわたしはスパゲティを口へ運んでいった。
「えっ……!? いつのまにそんな展開に!?」
お昼休みの社員食堂で、紗子に涼本さんのことを話すと、彼女は驚きを隠せないようだった。
食事を終えた他の社員たちが食堂から続々と出ていき、自分たちも今日のメニューの塩ラーメンを食べ終えたところ。
あまり人がいないタイミングだったけれど、まだちらほら残っている人はいるので、紗子は話し声が聞かれてしまわないか周りを気にするようにしていた。
「ていうか、アパート大変なことになっていたなら相談してくれればよかったのに!」
「ごめん。でもあのとき、もう夜遅かったし金曜日だったから、紗子も予定があると思って」
「……たしかに、その日は家にいなかったわ。いやでもまさか、あの涼本さんとふたりで食事に行って、今は一緒に住んでいるなんて。だって先週話していたときは消極的なことばかり言っていたのに!」
「それはわたしも本当にびっくりしてる……」
接点がなくなってしまったら、ふたりで話をするようなこともなくなってしまうだろうし、これは片想いの自分にとってチャンスだと思うことにしよう。
「わかりました、息抜きに付き合います!」
吹っ切れたように明るく応えると、涼本さんは優しく微笑んだ。
仕事をしているときの涼本さんの真剣な表情も素敵だけど、こんなふうに微笑む彼を見ると、余計に胸が高鳴ってしまう。
顔が赤くなりませんように、と心の中で願いながらわたしはスパゲティを口へ運んでいった。
「えっ……!? いつのまにそんな展開に!?」
お昼休みの社員食堂で、紗子に涼本さんのことを話すと、彼女は驚きを隠せないようだった。
食事を終えた他の社員たちが食堂から続々と出ていき、自分たちも今日のメニューの塩ラーメンを食べ終えたところ。
あまり人がいないタイミングだったけれど、まだちらほら残っている人はいるので、紗子は話し声が聞かれてしまわないか周りを気にするようにしていた。
「ていうか、アパート大変なことになっていたなら相談してくれればよかったのに!」
「ごめん。でもあのとき、もう夜遅かったし金曜日だったから、紗子も予定があると思って」
「……たしかに、その日は家にいなかったわ。いやでもまさか、あの涼本さんとふたりで食事に行って、今は一緒に住んでいるなんて。だって先週話していたときは消極的なことばかり言っていたのに!」
「それはわたしも本当にびっくりしてる……」