お昼寝御曹司とふたりだけの秘密
思い出せないわたしは、首をかしげてしまう。
「君は小さいから覚えてないだろうな。俺は迷子なんてはじめて経験したから、心細い思いをしたことをよく覚えているんだ。夏休み、母の買い物について行って、夕方駅の近くで母とはぐれてしまったんだ。ひとりでどうしたらいいのかわからなくなっていたとき、声をかけてくれたのが……君と君のお母さんとお祖母さんだ」
そうだったの……?
たしかに、小さい頃はよく母と祖母と出掛けていた。
母も祖母も甘い物が好きだったから、午後に出掛けて洋服などの買い物をした後、美味しいスイーツを食べるっていうことがよくあった。
「母親と合流できるまで俺に話しかけてくれていた君は、『いい匂いでしょ?』と俺に匂い袋のようなものを見せてくれた。そんな君に安心して寂しい気持ちが和らいでいたのを覚えている。母と会えて野山さんにお礼を伝えているときに、野山さんが営んでいるお店のこと聞いた。それで何度かお店に行ったこともある。俺は中学生になったとき引っ越してしまったが……」
そういえば、小さい頃のわたしは母のお店の香水にとても興味があった。でもイタズラしちゃうと困るからって香水の瓶を持たせてもらえなくて、その代わりにお祖母ちゃんに頼んで作ってもらった小さい巾着袋に香水を染み込ませたコットンを入れて持ち歩いていた。それもたしかくまさんがついていて。
そうだ、あの頃はたまにお祖母ちゃんと一緒に母のお店に行って……そこで男の子とお喋りした記憶が……。
「君は小さいから覚えてないだろうな。俺は迷子なんてはじめて経験したから、心細い思いをしたことをよく覚えているんだ。夏休み、母の買い物について行って、夕方駅の近くで母とはぐれてしまったんだ。ひとりでどうしたらいいのかわからなくなっていたとき、声をかけてくれたのが……君と君のお母さんとお祖母さんだ」
そうだったの……?
たしかに、小さい頃はよく母と祖母と出掛けていた。
母も祖母も甘い物が好きだったから、午後に出掛けて洋服などの買い物をした後、美味しいスイーツを食べるっていうことがよくあった。
「母親と合流できるまで俺に話しかけてくれていた君は、『いい匂いでしょ?』と俺に匂い袋のようなものを見せてくれた。そんな君に安心して寂しい気持ちが和らいでいたのを覚えている。母と会えて野山さんにお礼を伝えているときに、野山さんが営んでいるお店のこと聞いた。それで何度かお店に行ったこともある。俺は中学生になったとき引っ越してしまったが……」
そういえば、小さい頃のわたしは母のお店の香水にとても興味があった。でもイタズラしちゃうと困るからって香水の瓶を持たせてもらえなくて、その代わりにお祖母ちゃんに頼んで作ってもらった小さい巾着袋に香水を染み込ませたコットンを入れて持ち歩いていた。それもたしかくまさんがついていて。
そうだ、あの頃はたまにお祖母ちゃんと一緒に母のお店に行って……そこで男の子とお喋りした記憶が……。