お昼寝御曹司とふたりだけの秘密
「大丈夫か?」
わたしを気遣う優しい声に、ほっとする。
「はい。涼本さんはどうしてここに……」
「営業部に寄って戻ろうとしたとき神坂に会って、君がここに居ると聞いたんだ。それで来てみたら、なにやら険悪そうな雰囲気をさっきの女性たちから感じて、どうしたのかと思った。よく絡まれるのか?」
「いいえ、はじめてです。最初、神坂さんとどういう関係?なんて聞かれてしまって」
困った笑みを浮かべながらそう言うと、涼本さんがわたしの肩を引き寄せる。
「君の恋人は俺なのにな。さっき、どうして俺のことをはっきりと言わなかった?」
窘めるような声色に、ドキッとする。
なんて答えればいいのか。わたしなんかが付き合っているって話しても、信じてもらえないと思ったから……。
「……自信が持てなくて」
結局はそういうことなのだ。
面倒臭いって呆れられただろうか。もっと上手く誤魔化して、話題を変えてしまえたらよかったのに、わたしにはそんな器量はなかった。
涼本さんの反応が恐くてじっとしていると、彼が小さなため息をついたので体に力が入った。
「すみません、わたし……」
「会社じゃなかったら、君を抱きしめているところだ」
……え?
不機嫌にさせたと思っていたので、涼本さんの言葉にぽかんとしてしまう。
そんなわたしを見て、彼は優しく口もとを緩める。
「何度でも言うよ、君が自信を持てるように。君の恋人は俺で、俺は君のことが好きで仕方がない」
微笑む涼本さんが、わたしの頭を撫でた。
わたしを気遣う優しい声に、ほっとする。
「はい。涼本さんはどうしてここに……」
「営業部に寄って戻ろうとしたとき神坂に会って、君がここに居ると聞いたんだ。それで来てみたら、なにやら険悪そうな雰囲気をさっきの女性たちから感じて、どうしたのかと思った。よく絡まれるのか?」
「いいえ、はじめてです。最初、神坂さんとどういう関係?なんて聞かれてしまって」
困った笑みを浮かべながらそう言うと、涼本さんがわたしの肩を引き寄せる。
「君の恋人は俺なのにな。さっき、どうして俺のことをはっきりと言わなかった?」
窘めるような声色に、ドキッとする。
なんて答えればいいのか。わたしなんかが付き合っているって話しても、信じてもらえないと思ったから……。
「……自信が持てなくて」
結局はそういうことなのだ。
面倒臭いって呆れられただろうか。もっと上手く誤魔化して、話題を変えてしまえたらよかったのに、わたしにはそんな器量はなかった。
涼本さんの反応が恐くてじっとしていると、彼が小さなため息をついたので体に力が入った。
「すみません、わたし……」
「会社じゃなかったら、君を抱きしめているところだ」
……え?
不機嫌にさせたと思っていたので、涼本さんの言葉にぽかんとしてしまう。
そんなわたしを見て、彼は優しく口もとを緩める。
「何度でも言うよ、君が自信を持てるように。君の恋人は俺で、俺は君のことが好きで仕方がない」
微笑む涼本さんが、わたしの頭を撫でた。