火の力を持つ国王様は愛も熱い
アクアも私と同じでフォースの力が弱いのに…
心配でアクアが見えなくなるまで見送っていると城内へ移動するザイールに声を掛けられる。
「火のフォース持ちなら心配ないだろ…奴等、雷のフォース持ちの力に殺傷能力がないくらい弱い事を知っていた。あっちの王族のフォースに敵わない事も把握しているはずだ。フォースを持たない人間に襲われる事はない」
「うん…」
アクアの力が弱い事は言えない…
アクアの弱いというのがどの程度なのかもわからないから何とも言えないけど。
「ほら、ルーナも城の中へ…お前も危険だ」
「うん、ザイールの目の治療も急ごう…医務室まで私も肩貸すね」
城下町の入口に動力発電で動かしている電流を流した柵が張ってあるはずだけど、今は行方不明になっている王族の捜索にも人員を割いているようで見た限り柵の半分は動いて居ないように見える。
アヴァンカルドの兵が来るまで町の門の警備強化をする様に兵達が疎らに動いている。
ザイール肩を貸そうと救護隊のいない方へ駆け寄ろうとした時だ。
ザッ
「!?」
「ルーナ!早くこっちに来い!」
私の足元の地面に矢が刺さっている…
門の兵は?
門の方を見ると門を守っている兵は二人共矢が刺さって倒れている。
ザイールが私の手を掴んだ瞬間、私の体は突然宙に浮いてザイールから手が離れてしまう。
「ルーナっ!誰か奴等を止めろ!」
「兵は全員門へ集まれ!侵入者が複数!」
私は馬に乗って侵入して来た奴等に後ろから捕まってしまっていて、いつの間にか馬の荷台に乗せられていて必死で抵抗をする。
「嫌っ!離してっ!」
「暴れるんじゃねぇ!」
「オイ!女は乱暴に扱うな!傷付けないように取り押さえておけ!傷があると値切られるからな」
暴れたところで男の人の力に適うわけがなく、荷台の上に押さえ付けられて手足を縄で縛られる。
「一応瞳の色を確認しておけ」
無理矢理体を起こされて、如何にも豪族のような容姿の男が顔を覗き込んできて私は目をギュッと閉じた。
やだ……目を取られるなんて……ザイールも怖かっただろうな…
「嫌っ……やだ……目取らないで…」
「あぁ!男の目を取ったから怯えてるのか~!安心しろよ、俺達は女の目は取らねぇよ!女は他に利用価値あるからな!ほら、目を見せろ!」
顔を上げさせられて目を開かされると、怖くて涙が止まらない。
「泣いちゃって可愛いなぁ、ちゃんと目の色ゴールデンイエローだ!この女顔も良いし、胸もデカいな、高く売れそうだぞ」
そう言うとニヤニヤしながら制服の上から胸を鷲掴みにされる。
「きゃッ…やだぁ……触らないでっ」
「オイ!商品に汚ぇ手で触るんじゃねぇ!」
「チッ…分かったよ」
もう…やだ……でも、シャーロットも同じ目に遭ってるって事?
この様子を見る限りだと売られる前ならシャーロットもまだ無事かもしれない。
シャーロットの安否が分かったら抜け出す方法を考えよう…