火の力を持つ国王様は愛も熱い
「アクア危ないっ!」
見ていられなくて目をギュッと閉じた。
カランッ…カランッ…
そんな音が聞こえて目を開くと2人が持っていた短刀が地面に落ちていて、2人は何かの力で壁に押し付けられている。
???
「ガボッ…ブハッ」
「何っ……ブボボッ…溺れッ」
水……?アクアから…?
アクアの手から発生している物凄い水圧の水が2人を壁に打ち付けていて、2人は身動きが取れなくなっている。
「ルーナ!シャーロット!こっちへ!」
ザイールが私とシャーロットの腕を掴んでアクアの後ろへと連れていってくれる。
「ザイール様、俺は押さえる事しか出来ない。さっき言った通りに…」
「あぁ!お前等、俺の目奪っておいて命の補償はしねぇからな!」
ザイールは手の平に雷の力を発生させるとアクアの放っている水柱に押し付けた。
すると、見た事の無い光を放って水圧で押し付けられている2人に電流が流れて2人は一瞬でその場に倒れ込んだ。
「ルーナっ!こんな事になってしまってごめん…怖い思いさせたね」
アクアはアクアの制服のジャケットを脱いで私にかけると強く抱き締めてくれる。
「ふッ…うぅッ……」
アクアに抱き締められると安心して涙が溢れて止まらない。
「シャーロット…」
「ザイールッ…怖かったぁ…ふえぇッ」
「遅くなってごめん…」
「ううん……目の治療まだ終わってないんじゃ…」
「あぁ…まぁ、片方無くなったけど、それよりアクア様のおかげで2人の居場所がわかりそうだったから助けに行きたかったんだ」
すると小屋の外で異変に気づいた他の護衛が集まって来た。
「急いでここを出よう、二人とも走れるか?」
「うん…」
「よし、俺が護衛を押さえるからザイール様はシャーロット様を連れて先に馬のところへ」
「わかった、シャーロット行くぞ」
ザイールとシャーロットは先に小屋を出ると、アクアは私の腰に腕を回して引き寄せた。
「絶対に離さないから、ルーナも俺から離れないで」
「うん…でも…私足でまといになっちゃうかも…ザイールみたいに雷の力使えないし…」
「大丈夫。ルーナは雷の力使えるよ、頃合いでさっきザイール様がやった様に俺の水の力にルーナの雷の力乗せてくれ」
そう言うと、アクアはまた手の平に水の力を発生させて集まって来た護衛に向けて放った。
一度に多くの人の動きを封じる事が出来るくらいの強い水の力に圧巻する。
まさか……アクアが全滅したとされる水のフォースを持っていたなんて…
「…ルーナ、雷の力使って」
「う…うん…」
手の平に力を込めると、この前蓄電器に蓄電出来た時と同じ様にしっかりした雷の球が発生している…
アクアの言った通りだ…でも、どうしてだろう?
ザイールと同じ様に雷の力をアクアの水の力に乗せると水圧で押さえつけられていた護衛の人達は一気に電気のショックで倒れ込む。
すると、アヴァンカルドの援軍が大勢やって来てあっという間に制圧していった。
私はアクアと近くに繋がれていたハリーに乗って帰還する事が出来た。