火の力を持つ国王様は愛も熱い


「アクアって…水のフォースだったんだね…」

「あぁ…黙っててごめん。時が来たら話すって決めてたけど、水のフォース持ちである事は国の重要機密だったから話せなかったんだ」

「そっか……ねぇ、アクア……私…本当にアクアに愛してもらっても良いのかな…?私の祖先がアクアの祖先の国を滅ぼしたんだよ?」

私がやった事ではなくても、アクアの祖先が築いたあんなにも美しい国を滅ぼしたのは私の血筋の人達だ。

その事実が悲しくて涙が溢れてくる。

ハリーの上で手綱を持ちながら私の腰を支えてくれていたアクアはその腕を回してギュッと抱き締めてくれる。

「初めてルーナと出会った時の事思い出した。あの時もルーナはルーナの祖先が犯した事を気にしてたよね…ライマーレの祖先の人達は私利私欲の為にアクアヴェールに戦争を仕掛けたと文献が残っているし、ルーナの祖先がした事は許されない事だと思う…でも、俺の本心は祖先とかどうでもいい。初めてルーナと出会った瞬間に一目惚れして、心優しいフォースなんて関係なくただ一人の人間のルーナにベタ惚れで愛したいんだけど駄目かな?」

私は横に首を振った。

「ふゥッ……アクアに愛してもらいたい…」

「うん…ルーナの事一生愛するって誓うよ…俺が気にすると思って不安になったよな。大丈夫だよ、そんな事でルーナへの気持ちは揺るがないから」

アクアには癒しの効果でもあるのだろうか。
アクアにそう言われると心に引っ掛かっていた何かが取れてスっとする。

「私も…アクアの事一生愛するって誓う…」

「ありがとう…凄く嬉しいよ。先に言っておくけど…俺は見た目は母上似だけど、内面は父上の血を受け継いでるから惚れた相手への愛情の注ぎ方半端じゃないから覚悟しておいて」


アクアのお父様のエドワード国王様とエマ様は仲睦まじく、いつも一緒にいて好きな人とあんな風に居られたら幸せだろうなと憧れていた。


アクアにあんな風に愛してもらえるなら本望だ。


私達は一度ライマーレへ戻った。
そして、久しぶりにお城の中にある大浴場にシャーロットと共にした。


「シャーロット、少しは気持ち落ち着いた?怖かったね」


黙って湯船に体育座りをして浸かるシャーロットの頭を撫でた。

私も捕まってしまった時は勿論怖かったけど、シャーロットの方が拘束されてあいつらに触られたりした時間が長かったからトラウマにならないと良いけど…

「ルーナ……どうしよう」

「ん?どうしたの?」

「さっき……初めてザイールとキスしちゃった!」

「え……?」

「恋人になっても今まで何にもなかったからビックリしちゃった!今夜もずっと一緒にいてくれるんだって」

「それは良かったけど、捕まって知らない男に触られてトラウマになってない?」

「全くないって事はないけど、思い出したくないからザイールの事で頭いっぱいにしておくの」

「そっか、思い出させるようなこと言ってごめんね」

「ううん…それより、囚われてた時悲観的になって当たっちゃってごめんね…もう帰れないかもしれないし、ザイールとは恋人になっても何も無いまま終わるんだって思ったら…」

「あんな極限状態の時の事なんて謝らなくていいの、今夜はザイールにいっぱい甘えさせてもらいなよ…でも、ザイールの目の事ちゃんと気遣ってあげてね?ザイールはすぐ無理するから」

「うん…そうだ!ルーナ、アクア様ともう最後まで?アクア様あんな綺麗な王子様なのに意外!あ、でも助けに来てくれた時男らしかったもんね!アクア様どうだった?」

「絶対教えないっ」

こうして姉妹で好きな人の話が出来る事も幸せな事なんだ…

アクアとザイールが危険を顧みずに助けに来てくれたおかげだ。

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