あなたを憎んでいる…でも、どうしようもなく愛してる

私は自席に戻り、大きく息を吸った。

何が起こっているのだろう。頭が真っ白になり何も考えられない。


暫くして、社長室にお茶を出して来たという絵里が秘書課に戻って来た。
皆が一斉に絵里に近づいた。


「深山さん、社長室の中はどんな感じだった?」


一番に質問の声を上げたのは、秘書課のお局と言われる白鳥だ。
聞きたくは無いが、絵里が何を言うのか心臓が跳ね上がる。


「社長とアランさんはとても仲がよさそうでしたよぉ…何か小さな声でコソコソと話をしていました。なんかショックですぅ。」


絵里の言葉に、胸が苦しくなる。
やはり、悠斗さんとアランは何か秘密があるのだろうか。

考えないようにして、仕事をしようとするが、手が震えてキーボードが上手く打てない。
…指先が冷たい。


その後、一時間ほどして社長室から悠斗さんとアランは一緒に出て来た。
悠斗さんの腕にアランは、さりげなく自分の腕を絡ませている。


見たくない。私は悠斗さんを信じていたい。
なんとか堪えたが、涙で景色が歪んで見えていた。



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