あなたを憎んでいる…でも、どうしようもなく愛してる
実は、私は胸が大きいのがコンプレックスだった。
セクシーな美人なら胸が大きくても良いと思うが、私には不釣り合いのため、いつも胸が小さく見えるブラを選んでいたのだ。
すると、今度は男性のヒロが部屋に入って来た。
「マヤ、最高だな…良い仕事したぞ…今度は俺がヘアーとメイクアップで変身させるからね。」
私を椅子に座らせると、ヒロはヘアアイロンのコテを取り出し、驚くような速さでカールを作り出した。
いつもセミロングの髪を一つに束ねていたので、こんなに髪にカールを付けたのは初めてかも知れない。
見る見るうちに、華やかなフワッとしたアップヘアーが出来上がった。
今度はメイクアップだ。これもかなり手早くて、自分では何をされているのか分からないほどだった。
「桜ちゃん…ゆっくり目を開けてみて…仕上げするから、上をみて。」
上を見ているうちに、目の下のアイラインを引いているようだ。
そしてヒロは私を真っすぐ見ながら頷いた。
「う~ん、自分で言うのもなんだけど、俺って天才…桜ちゃん綺麗だよ。」
ヒロは私の手を引いて全身が写る鏡の前に連れて行った。