クールビューティーな悪役令嬢ですが、おまじない薬を飲んでバッドエンドを回避したいと思います!
 私も同じことをした方がいいのかしら、と思って殿下の口の中に舌を入れたら、殿下も舌を絡めてくれたわ。最後に私の舌を吸いつかれて。ビックリしたから、私も殿下の舌を吸い付いてみたの。そしたら驚かれた殿下は、急にお腹を抱えるように下を向かれて。しばらくそのままの姿勢でしたわ。

 やっぱり、私の行いは殿下を怒らせてしまったのかしら。私にとっては、ファーストキスでしたのに。そう、ファーストキスでしたの。唇って、あんなに柔らかいのですね。ふわっとしていて、舌を絡めるのも気持ちよかったですわ……

 それが、相手が殿下で嬉しかったのに、殿下を怒らせてしまったかと思うと、悲しくて、悲しくて……私、ポロポロと泣いてしまいましたの。

 ようやく顔を上げた殿下は、私の顔をみられると、くしゃっと悲しい顔をされて。私、やっぱりいたたまれなくなって、その場から逃げてしまいましたわ。

 お弁当も置いてきてしまって、殿下、食べることできたでしょうか。……私も食べたかった。




(Side エリック)

「殿下、ゆゆしき状態ですよ、これは」

 私はアイザーク殿下に、婚約者様の悪しき噂について、説明することにした。さらに、三番目の噂が加えられたので、早急に対応する必要があると、判断したからだ。

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