クールビューティーな悪役令嬢ですが、おまじない薬を飲んでバッドエンドを回避したいと思います!
「今更です」

 殿下に相談すれば、どうなるかは目に浮かぶけれど。まぁ、結婚式前のエッセンスですわ! 揉まれてきなさい!

 珍しくサリーはブラウスにスカートを選び、さらに緩めの胸当てをフィルデリアにつけて、殿下との王宮デートに送り出した。




(Side フィルデリア)

「アイザーク殿下‥‥あの」

「ん? どうした、今日は式後のパーティーでの服装を決める予定だけど、大丈夫か?」

 いつもの如く、アイザーク殿下は優しくて、カッコ良くて、私には蕩けるような笑顔で……キュンキュンしちゃう。こんな方と結婚できるなんて、やっぱり夢みたい。王太子妃の勉強は大変だけど、教師たちは私の頭(おつむ)のこともご存じだから、最近は無理しないでも良くなってきたし。うふふ。

「えっと、出来れば流行の、胸の谷間を見せるようなドレスがいいのですが、私のお胸が足りなくて」

「ん? お胸が足りない?」

 殿下はきょとんとした顔をされている。

「はい、寄せて上げてみたのですが。もうちょっとお胸が大きい方が、似合うと思うのです」

「まぁ、そういったデザインだからね。無理にそうしたものを着なくても、十分フィルデリアの美しさは際立っているよ」

「そんな……でも、もう少しお胸を大きくしたいのです。殿下」

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