西園寺先生は紡木さんに触れたい
声のする方を向くと、そこには紡木が一つの箱を指していた。
「あ、紡木さん…ありがと。」
声の主が紡木であることにホッと胸を撫で下ろすと、彼女が指差す箱を開けた。
彼女が言う通り中には絆創膏や消毒液が入っていた。
「あ、ダメですよ。」
絆創膏を取って封を開けた西園寺に紡木はそう言った。
西園寺は何がダメなのかわからずに頭に?を浮かべていると、「消毒。バイキン入ったままじゃ膿んじゃいますよ。」と返ってきた。
真面目な顔をしてそう言う紡木に素直に従うと、彼女は満足げに頷いて保健室からグラウンドへと続く出口へと歩いていった。
なんで紡木さんが保健室に…?
具合でも悪かったのかな。
西園寺はそう考えながら絆創膏を指に巻きつけた。
「ケイトせんせー!いるー?」
紡木がグラウンドへと出ようとした直前。
どこかからか自分を呼ぶ声がすると、西園寺は勢いよくベッドへとダイブして、カーテンを閉めた。
「あ、花奏〜、保健室にケイト先生っている?」
あー…紡木さん。
適当に誤魔化してくれないかな。
西園寺がそう心の中で祈っていると、紡木は「うーん。」と答えた。