西園寺先生は紡木さんに触れたい

「…ツムちゃん、遅いなあ。」


昇降口で紡木を待っていた葵は、ポツリと呟いた。


…まさか、蓮に絡まれてるとか??
それともケイト先生に襲われてる?
…ってそれはないか。


ウチも化学室まで様子見に行こうかな。


そう思って葵が立ち上がると、「葵。」と後ろから声が聞こえた。


その声の主が何となく想像できた葵は、はあ、とため息をつくとゆっくりと振り返った。


「…何?」


葵は腕を組んでその声の主─蓮を睨み上げた。

蓮はその視線に怯むことなく、真っ直ぐと葵を見つめて、それから靴を履き替えると、葵の腕を掴んだ。


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