西園寺先生は紡木さんに触れたい
「マジでキモいからやめて…っていうか誰?その子。」
「なんか、面白そうだったから連れてきた。」
「ふうん…。」
千秋は紡木をまじまじと見つめた。
その視線に耐えきれず、紡木は顔を赤くするとさっと目を逸らした。
「かわいい。」
「え?」
驚いて思わず千秋を見ると、キラキラした目で紡木を見つめていた。
「え?何歳?ここら辺の子?名前は?ていうか連絡先交換しない??」
屋台から身を乗り出して紡木を質問責めにする千秋に、「千秋〜自重しろ〜。」と樹は突っ込んだ。
「あ、私は金井 千秋(かない ちあき)!26歳!彼女いない歴2年!
好きなタイプはあなたみたいな子!あ、女の子が好きなの!そういうのに偏見とかある??嫌いなタイプは……あー、あいつ。」
しかめ面をした千秋が指差した先を紡木は振り返って見てみると。
「え…紡木さん?」
「…せ、先生!?」
そこには私服姿の西園寺が驚いた顔をして立っていた。