西園寺先生は紡木さんに触れたい
紡木は西園寺の車を降りて、ふう、と一息をついて呼吸を整えると家の中へと入っていった。
今日も色々ありすぎたな…。
まさか先生と地元が同じだなんて。
それに、先生の高校時代の友達とも出会って。
明日はドライブに行くことになって。
なんか、どんどん先生の世界へ引きずり込まれていく感じ。
そういえば、実家もこの近くだったりするのかな。
西園寺、なんて名前聞いたことないけど…。
紡木はぽつぽつとそんなことを考えていたが、ついには面倒臭くなってパタンとそのままベッドに倒れ込んで考えることをやめた。
浴衣、脱がなきゃ。皺になっちゃう。
あ…優奈たちから連絡きてないかな…
結局何も食べてないし、お腹も空いた気がする…
でも、今は何もしたくない…
そう呟くとゆっくりと目を閉じた。