西園寺先生は紡木さんに触れたい

「すげえんだな…ツムツムって、やっぱ恋愛経験豊富なんだな…。」


「ふふん、どうもありがと…ってツムツム???え??誰!?」


突然呼ばれたその名前に、紡木は心の中でゲーム??あの有名なキャラクターたちを積んで消してくゲームなの!?!?と突っ込んだ。


「いいだろ、ツムツム。呼びやすくて。なんか悪いか??」


「ええ…いえ、全然。」


急に蓮が凄んできたので、スイッチがオフになった紡木は小声でそう答えた。


「よっしゃ!こうなったらすぐに葵に気持ちを伝えてくるわ!!」


そう言うと蓮は勢いよく立ち上がって、ダッシュで階段を下っていった。

そんな彼の姿が見えなくなると、紡木はふう、とため息をついた。


人身売買は逃れたけど…
ちょっとめんどくさいことになってきたのかも…。


そう思ってもう一度ため息をつくと、彼女も立ち上がってゆっくりと階段を下っていった。

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