西園寺先生は紡木さんに触れたい
「よし、取り敢えずだな…。」
教室に着くなり、蓮は紡木の前の席の椅子に腰をかけて、紡木に向き合った。
「俺に勉強を教えてほしい。」
「え!?!?」
珍しく深々と頭を下げる蓮の思いがけない頼みに、紡木は驚いて声を上げた。
「べ、勉強?!?!?霧島くんが!?なんで!?」
「ツムツムって、化学以外は頭いいんだろ?」
「え、いや、全然普通だけど…。でも、なんで急に…。」
「それは…。」
霧島がそう言いかけた瞬間、廊下から黄色い声が聞こえてきた。