西園寺先生は紡木さんに触れたい

「次は…ショック療法か。古代では水中に放り投げてたんだって。今は体に電気流すんだって。

じゃあ紡木さん、水中か電気かどっちがいい?」

「しょ、正気ですか!?」


そうやってにっこりと笑う西園寺に、紡木は冷や汗をかいた。


「っていっても電気は病院しか受けられないし、紡木さんを水中に放り込むなんて僕にはできないし。これもダメかな…。」


西園寺の言葉に紡木はホッと胸を撫で下ろした。


「次は…男性と触れ合う機会を作る、だって。わあ、なんてざっくばらんな治療法。」

そう言って西園寺は笑った。


「紡木さんって、自分と男性の素肌同士が触れると蕁麻疹が出るのかな?布ごしならどう?」


「そう、ですね…あんまり気にしたこともなかったけど…。」


考え込む紡木に西園寺は「じゃあ試してみよっか!」と言って、「えっ、何をですか!?」と慌てる紡木を尻目にデスクの中をゴソゴソと漁り始めた。

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