西園寺先生は紡木さんに触れたい

「紡木さんってさあ、恋愛相談してるんでしょ??」


「えっ、…いや、まあ…。」


西園寺の突然の言葉に背後がざわつき始めた。


「僕さあ、紡木さんに恋愛相談乗ってほしいんだよね。」


「…は??」


一瞬、教室内から廊下までシン…と静まり返った。そして、一気に背後から声が上がった。


「え!?先生好きな人がいるの!?!?」


「アタシ!アタシが相談乗る!!」


「はあ?私が乗るわよ!」


「先生の好きな人って誰!?」


そんな声は西園寺には聞こえていないようで、ただ紡木だけを見つめて「ね?」とにこりと笑った。


「はあ?紡木さんって何なの??」


「まじ意味わかんない。」


「でも紡木さんって彼氏いるんでしょ?別によくない?」


「え、私の西園寺先生を取る気??」


< 19 / 367 >

この作品をシェア

pagetop