西園寺先生は紡木さんに触れたい

それにしても…

「広いお家…。」


リビングだけでも私が住んでいるアパートと同じくらい広さがある。


お風呂からリビングまでの廊下もマンションとは思えないほど長かったし、その道のりにたくさんのドアがあった。



先生って、お金持ち?


そんなことを思っていると、西園寺がキッチンから戻ってきた。

手にしているお盆にはカップが2つ乗っている。


「はい。熱いからよく覚ましてね。」


西園寺はお盆をテーブルの上に乗せるとカップとミルク、砂糖を彼女の前に、もう一つのカップを少し離れたところに置いた。


「あ、紡木さんの制服干してくるね。」

「ありがとうございます…。」


そう言って西園寺はリビングを出て行った。


思えばお風呂もかなりの大きさだったような。
それに洗面台だって。一つの部屋かのような、結構な広さだった。

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