西園寺先生は紡木さんに触れたい
「お腹すいた?僕、何か作るからゆっくり顔洗ってからリビングにおいで。
あ、歯ブラシは洗面台の下の棚に入ってるから、それ使って。」
そう言うと西園寺は寝室を後にした。
紡木はゆっくりとベッドから降りて洗面所に向かう途中、そういえば昨日夕飯摂ってなかったなあ、とお腹をさすった。
西園寺に言われた所から歯ブラシを出して、歯磨きと洗顔を終わらせると、また長い廊下をのんびりと歩いた。
冷静になってこう見渡すと。
マンションだとは思えないほどとんでもなく広い家だなあ。
なんか、芸能人のお家みたい。
そう思いながらリビングに入ると、美味しそうな匂いと、何かが焼ける音が聞こえてきた。