幼なじみじゃ、いられない。

「あ、せっかくだから写真撮ってもいい?」


嬉しいのに、上手く笑える自信がない。

あたしはそんな自分の表情を誤魔化すように、スマホのカメラを向けた。すると、


「いつ渡すか迷ってたんだけど、今渡しちゃってもいい?」


そう言ってりっくんが差し出したのは、小さな紙袋。


「なに?」

「誕生日プレゼント」


あたしが紙袋を受け取って中を覗くと、赤いリボンが結ばれた長方形の小箱。


「えっ、こんな、悪いよ」

「大したものじゃないから大丈夫」


遠慮して戸惑うあたしに、りっくんは「いいから開けてみて」と優しく微笑む。

そんな顔して言われたら、受け取らないわけにはいかなくて。


あたしはそっとリボンに指をかけ、小箱を開ける。

そして、中に入っていたものを見て、目を丸くした。


「……かわいい」


お世辞じゃなく、本当に素で溢れた声。


小箱に入っていたものは、ネックレス。

ピンクゴールドの、トップに花のチャームが付いた、とっても可愛いネックレス。
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