あ
ぎゅっと目をつむっていたので、そこにいた人に気づかず、思いきり飛び乗ってしまった。
「マジ無理無理無理無理無理。」
「ちょ、どうしたの?」
「きもいきもいきもいきもいきもい。」
バッタがまだいるか確認できず、ひたすら飛んだり走ったりを繰り返している。
だが、ここの空間は走り回るスペースはないに等しいので、目をつぶっていた私は湖に向かって全力で飛び込もうとしてしまった。
「危ない!」
後ろから、誰かの声とともに腕を引かれ、そのまま二人とも倒れこみ、やっと我に返った。
だが、目は開けることができず、ひたすら足をばたつかせていた。
「だ、大丈夫?」
「ば、ばばばバッタが!!」
「え、バッタ?」
コクコクと頷く。
「どこ?足?」
誰かが私の足を触った。
その感触がバッタと似ていて、今すぐ蹴り飛ばそうとしてしまったが、気持ちを抑えてとにかく目をつぶった。
「大丈夫だよ。どこにもいないから。」
なんだ……良かった。
「良かった…本当にありが……」
つむっていた目を開けた。
少し陽の光がまぶしくて、目を細めたら、地面には、さっきのバッタ君が私の手に座っていた。
「………ぎゃあああ!!!!!!!」
私は手を思いきり振り回し、急いでさっきの人に抱き着いてしまった。
「え、もういないから大丈夫だって。」
「さささっきいたんだもん!手に乗ってたんだもん!」
誰かは分からないけど、そんなことも考えられないくらいに頭の中は恐怖でいっぱいだった。
もう目を開けられないよ。
あけたら、今度は顔にひっついてるかもしれない。
その人は私を無理矢理引きはがし、向き合うように肩を持った。
私は怖くて、気づけば涙が止まらなくなっていた。
体が震えて、うまく力が入らない。
「優希さん、目を開けて?」
「マジ無理無理無理無理無理。」
「ちょ、どうしたの?」
「きもいきもいきもいきもいきもい。」
バッタがまだいるか確認できず、ひたすら飛んだり走ったりを繰り返している。
だが、ここの空間は走り回るスペースはないに等しいので、目をつぶっていた私は湖に向かって全力で飛び込もうとしてしまった。
「危ない!」
後ろから、誰かの声とともに腕を引かれ、そのまま二人とも倒れこみ、やっと我に返った。
だが、目は開けることができず、ひたすら足をばたつかせていた。
「だ、大丈夫?」
「ば、ばばばバッタが!!」
「え、バッタ?」
コクコクと頷く。
「どこ?足?」
誰かが私の足を触った。
その感触がバッタと似ていて、今すぐ蹴り飛ばそうとしてしまったが、気持ちを抑えてとにかく目をつぶった。
「大丈夫だよ。どこにもいないから。」
なんだ……良かった。
「良かった…本当にありが……」
つむっていた目を開けた。
少し陽の光がまぶしくて、目を細めたら、地面には、さっきのバッタ君が私の手に座っていた。
「………ぎゃあああ!!!!!!!」
私は手を思いきり振り回し、急いでさっきの人に抱き着いてしまった。
「え、もういないから大丈夫だって。」
「さささっきいたんだもん!手に乗ってたんだもん!」
誰かは分からないけど、そんなことも考えられないくらいに頭の中は恐怖でいっぱいだった。
もう目を開けられないよ。
あけたら、今度は顔にひっついてるかもしれない。
その人は私を無理矢理引きはがし、向き合うように肩を持った。
私は怖くて、気づけば涙が止まらなくなっていた。
体が震えて、うまく力が入らない。
「優希さん、目を開けて?」