そんな裏設定知りません! 冷酷パパから結婚を申し込まれましたが、これって破滅フラグですか?
特にクラウドは、恩師の娘が魔族に殺されているということもあり余計に根が深く、ゲーム中でもソフィアをどうしても受け入れられないと、繰り返し苦悶の表情を浮かべていたほど。
何か話しかけたいけど、言葉が見つからなくてソフィアが困っていると、無言が続いたためかクラウドが再び本を手に取った。
何気なく本の表紙に目を止めて、ソフィアは目を大きくする。
「じゅ、十巻って、嘘でしょ? 来月出る最新刊が九巻だったはずだけど」
思わず飛び出した驚きの言葉に反応するようにクラウドの目がソフィアに向いた。
「……このシリーズなら、先日十五巻が発売されたばかりだよ」
「じゅ、十五巻ってどういうこと?」
「作者が武族だから、そっちでの発売が遅れているんだと思うけど」
淡々とクラウドに言われ、ソフィアは「そっか」と切なげに俯く。
もうすぐ七歳になろうとしていた時に、ゼノンがケットジアでソフィアに買ってきた本にクラウドが読んでいるシリーズの一巻目があった。
それがとても面白くて、その後、二巻を読みたいと町の本屋に連れて行ってもらったのだが、店主に「武族の書いたものなんてうちには置いてないよ」突っぱねられてしまったのだ。