そんな裏設定知りません! 冷酷パパから結婚を申し込まれましたが、これって破滅フラグですか?
「イルバクト先生と会う予定にはなっているが……そうだな、俺も魔法薬学棟へ行くことにしよう」
「一緒に講義を受けるの?」
「そう言うことだ」
共に講義を受けるのは、実はこれまでに三回ほどしかない。
天才と呼ばれるゼノンの前で講義をするのが耐えられないと講師たちからイルバクト学長へ泣きが入ったため、生徒に交ざっての授業への参加は禁止となったのだ。
無理難題を叩きつけて講師としての力量を測ったりなどはしていないが、採点でもするかのような眼差しをじっと向け続けていたのは事実であり、その圧に講師たちは負けてしまったらしい。
しかし、講師の説明で理解できない時、それを察したゼノンが分かりやすく説明し直してくれるため、ソフィアにとってはとてもありがたい存在でもある。
「わからないところは教えてもらえる?」
「あぁ。なんでも聞け。なんでも答えてやる」
「頼りにしているわ」と微笑みながら、ソフィアはゼノンと一緒に魔法薬学の棟へ。
入学後の案内時に通った小道を進んでいくと、やがて分岐点に辿り着く。
『魔法薬学棟』と書かれているのを確認しつつ道をそれ、自分が暮らしていた屋敷を取り囲んでいる森に似た中を進んでいく。