そんな裏設定知りません! 冷酷パパから結婚を申し込まれましたが、これって破滅フラグですか?

講堂の壁側に並べられたテーブルにそれらが置かれて、「美味しそう!」とはしゃいだ声が上がる一方で、続けて運ばれてきた入学パーティーで飲んだ覚えのある飲み物に生徒たちがざわつく。

ゲームでこの後は、他に良い結果や成績を残した生徒たちが発表されたり、軽食を食べたり、ダンスをしたり、そんなことをしてパーティーは幕を閉じるのだ。

生徒たちにより音楽が奏でられると、イルバクト学長が近くにいたケイト先生の手を取って楽しそうに踊り出す。

「なんで俺が」といった顔でダンスに付き合っているケイト先生の様子に、生徒たちから笑いが飛び出した。

ソフィアは、来賓席に足を組んで優雅に座っているゼノンへ視線を向ける。

一緒に踊りたかったけれどダメかしらとぼんやり見つめていると、不意に目と目が合い、鼓動がトクリと跳ねた。

見つめ合い数秒後、ゼノンはふっと口元に笑みを浮かべ、椅子から立ち上がり、ゆっくりとソフィアに向かって歩き出す。

時折、「国王様」と声をかけられても、メレディスの熱い眼差しにも目もくれず、ゼノンはソフィアだけを見つめて真っ直ぐ進む。


「私と一曲お願いします」


ゼノンがソフィアの前で跪き、そっと手を差し出す。

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