そんな裏設定知りません! 冷酷パパから結婚を申し込まれましたが、これって破滅フラグですか?
「……あの、マシュー、ごめんなさい。私まだちょっとふわふわするから、横になるわね」
ソフィアはさっきの発言を本調子ではなかったせいにするべく、すぐさまベッドに横たわる。
するとマシューはソフィアの思惑通り、「すまない、そうしてくれ」と申し訳なさそうに呟き、小さな肩をしっかり覆うように毛布を引き上げた。
「ありがとう、マシュー」
「どういたしまして」
微笑み合ったあと、ハンナや王宮医と話し始めたマシューをソフィアはぼんやり見つめる。
こんなに優しくしてくれるのはもしかしたらと期待して、マシューの情報が見られないかしらと目をこらした。
すると先ほどと同じように、マシュー、そして王宮医の傍らにもそれぞれ文字が浮かび上がってきた。
ソフィアは思わず上半身を起こして、マシューを食い入るように見つめる。
『マシュー・ファシルス。183歳。レベル425』
「よ、よんひゃくっ超え!?」
レベルの高さが予想を大きく超えていて、思わず声に出る。
ハンナが188だったため、マシューもそれより少し高い程度かと考えていたのだ。
驚きびっくりして叫ぶと、マシューがソフィアへと振り返り、再び不思議そうな顔をした。