そんな裏設定知りません! 冷酷パパから結婚を申し込まれましたが、これって破滅フラグですか?
「……もういい。今日はお前のせいですっかりやる気を失ってしまった」
「どうしても私のせいにしたいのね」とソフィアはため息をついたあと、思い出したようにアルヴィンをじっと見つめる。
一度彼のパーソナルデータを確認してみたいと思っていたが、図書館で時々顔を合わせることはあっても、すぐに立ち去られていたため、実行に移せずにいたのだ。
こんなに至近距離にいる今こそ絶好のチャンスだとばかりに、アルヴィンのパーソナルデータを呼び出す。
『アルヴィン・アンドリッジ。7歳。レベル55。魔力属性、火。現国王であるゼノンの甥。純魔族。次期国王候補』
年齢はそれほど変わらないのに、すでにレベルは55。
純魔族の中でもアンドリッジ家は名だたる人物を数多く輩出していて、特に優秀な家系とされている。
そのため、アルヴィンも優秀なことは間違いないし、自分よりもレベルが高いだろうとは予想していたが、実際に目にした自分との差に軽く落ち込む。
「おっ、おい! いったいなんで、そっ、そんなに、俺をじっと見つめてくる!」