アイドルと私。
そうやってリビングに向かわせると

「ぎゃー!ちょっと良、まーと幸ちゃんも居るよ!やばい!!」

興奮冷めやらぬ感じで、リビングで待ってた2人にも心底驚いている。

「ふはは、面白い子だね。自己紹介しなくても分かってそうだけど、改めまして幸一です。」

ここはやっぱり紳士に対応してくれる幸一くんと、何やらずっと黙ってる雅人くん。優衣のテンションに圧倒されてるのかな?

「すごーい!初めまして!私CDもアルバムも雑誌もライブDVDも全部もってます!沙莉先輩と同じ職場で働いてる西野優衣です!そしてこっちが彼氏の…」

「あ、山口良です。優衣の影響で俺もskyさんの事は知ってます。すみません、さっきからこいつ興奮しっぱなしで…あの、これ良かったら…」

と渡された紙袋は、直樹くんが嬉しそうに受け取って、中身を見ると

「シャンパンだ!後でみんなで飲も!幸ちゃんこれ冷やしといてー」

と直樹くんの指示の元、幸一くんはキッチンに向かった。

「あの…何か怒ってますか?」

良くんの言葉は雅人くんに向けられたもので、そうなの。さっきから本当に一言も話さないから、何かあったのかな?と思って雅人くんを見ると急に立ち上がって、

「初めまして。新庄雅人です。渡辺沙莉さんとお付き合いさせて頂いております。」

と私の肩を抱きながらその言葉を放った。
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