アイドルと私。

「もう、2人してなんで電話出ないの？」

家に戻ったら、玄関で拗ねてる子1人。

「直樹、変なことしてないよね！？」

「してないよ〜、もうまーってば本当可愛い。ヤキモチ妬いちゃって。」

「うるさいな！直樹が1番嫌。なんか嫌！」

「んふふ、とりあえず中入らない？荷物片付けなきゃね。」

玄関であーだこーだ言ってる2人に声を掛けると、しぶしぶと言った感じでリビングに入っていく2人。

「じゃあ何をどうすればいい？」

「とりあえず生活するにあたってリビングと洗面所をなんとかしたいから…このダンボール開けるの手伝ってくれる？」

はーいと元気な声で答える直樹くんとまだ拗ねてる雅人くん。

「雅人くんも一緒にやろっか。」

そう言うとコクンと頷いたので、3人で生活用品のダンボールを開けて、次々と中身を出していく。時々直樹くんが雅人くんをからかいながら。本当にこの二人は仲が良い。うざったそうにしながらも満更でも無い顔で、直樹くんの言葉に返事をしてるんだもん。直樹くんだってわざわざ休みの日にお手伝いしてくれるって事は、よっぽど雅人くんが好きなんだと思う。