財界帝王は初恋妻を娶り愛でる~怜悧な御曹司が極甘パパになりました~
 その体勢は刺激的すぎる。

 イヤリング捜索は俺の体を熱くさせる。

 目線を紗世の顔に移したら、恥ずかしそうにまつ毛を下ろす。

「見つからないのならスタッフに頼もう」

「あ、待ってくださいっ。ありました!」

 急に体を起こしたせいで、紗世は体をふらつかせ俺の胸に倒れてきて、腕を支える。

 けっこう飲んでいるから、窮屈な態勢で体を起こし酔いが回ったのかもしれない。

「大丈夫か?」

「は、はい。ありがとうございます」

 紗世は恥ずかしそうにコクッと頷いた。

 いつもと彼女の様子が違うのは気のせいなのだろうか。

 色気を感じさせたかと思うと、恥じらいを見せる。

 ドライマティーニを飲んだ彼女の顔が赤く色づく。今度は俺のスコッチの味を尋ね、飲んでみたそうなそぶりをする。

 スコッチのグラスを口元へやる紗世の動きが止まった。彼女にはアルコールがきつすぎるだろう。

 だが紗世はなんとしても飲む気で、ひと口スコッチを喉に通して顔をしかめた。慌ててイチゴを半分食べている。

 紗世を見ていると、可愛くてずっと愛でていたい気持ちになる。

 イチゴを半分かじったせいで赤い液体が唇の下の辺りに垂れ、俺は反射的に指の腹で拭っていた。
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