財界帝王は初恋妻を娶り愛でる~怜悧な御曹司が極甘パパになりました~
 オマール海老のビスクスープや、キノコのソースがかかった白身魚、松坂牛のフィレステーキ、白トリュフがたっぷりかかったパスタが次々と出てくるが、どれもひとつの芸術作品のような盛り付けで、味は極上の料理だ。

 そしてスタッフの給仕の配慮も素晴らしく、私たちの会話と食べ終わるペースにぴったりでさすがは一流高級ホテルだ。

 シャンパンから赤ワインに替わり、私はいつものキャパシティよりも多めに飲んでしまっている。

 頭の中には〝誘惑〟の二文字。

 これ以上飲んだら、頭がぼうっとして遂行できなくなる。

「京極さん、最高のお祝いありがとうございます」

「当然だよ。喜んでもらえてうれしい」

 デザートが運ばれてきて、その美しさに目を奪われる。アニバーサリープレートになっていて、ひと口大の色々なケーキやソルベ、フルーツなどが盛られ、チョコレートで〝紗世、卒業おめでとう〟の文字が書かれていた。

「こんな素敵なサプライズは初めてです……京極さん、感動ですっ」

「感動は大袈裟だ」

 京極さんは口元を緩ませ、赤ワインを飲む。喉に流し込む様は男の色気を感じさせる。

 デザートと一緒にコーヒーも出されたが、まだ飲み足りない京極さんは赤ワインをグラスに注ぐ。
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