財界帝王は初恋妻を娶り愛でる~怜悧な御曹司が極甘パパになりました~
ドライマティーニよりもアルコール度数が強そうだ。
酔ったら大胆に振る舞えるかもしれないと思ってもうひと口ドライマティーニを喉に流し込むと、クラクラしてきた。それと共に勇気も大胆さも出てきた。
「京極さん、それはどんな味なのでしょうか?」
「飲んでみるか?」
グラスを差し出されてコクッと頷き、琥珀色の液体の入ったグラスを口に持ってくる。唇をつける寸前、間接キスなどと考えて一瞬手が止まった。
「どうした?」
「か、香りを嗅いでみたかったんです」
「そういった楽しみ方もあるな」
京極さんは頷いて、私が飲むのを見守る。
飲んでみるとアルコール度数がきつすぎて、顔をしかめた。
「む、無理です……」
口の中がおかしくてイチゴをかじり、スコッチの味をなくそうとした。
「垂れたらドレスが染みになる」
「え?」
なにを言われたのかわからずにいると、唇の横が京極さんの指の腹で拭われる。
驚いて目が見開くが、拭ってすぐ彼はスコッチのグラスを手に持ち、あぜんとなっている私に気づかない。
そのときふと、テーブルの上に置いた淡水パールのイヤリングに目を留める。
酔ったら大胆に振る舞えるかもしれないと思ってもうひと口ドライマティーニを喉に流し込むと、クラクラしてきた。それと共に勇気も大胆さも出てきた。
「京極さん、それはどんな味なのでしょうか?」
「飲んでみるか?」
グラスを差し出されてコクッと頷き、琥珀色の液体の入ったグラスを口に持ってくる。唇をつける寸前、間接キスなどと考えて一瞬手が止まった。
「どうした?」
「か、香りを嗅いでみたかったんです」
「そういった楽しみ方もあるな」
京極さんは頷いて、私が飲むのを見守る。
飲んでみるとアルコール度数がきつすぎて、顔をしかめた。
「む、無理です……」
口の中がおかしくてイチゴをかじり、スコッチの味をなくそうとした。
「垂れたらドレスが染みになる」
「え?」
なにを言われたのかわからずにいると、唇の横が京極さんの指の腹で拭われる。
驚いて目が見開くが、拭ってすぐ彼はスコッチのグラスを手に持ち、あぜんとなっている私に気づかない。
そのときふと、テーブルの上に置いた淡水パールのイヤリングに目を留める。