最愛ベビーを宿したら、財閥御曹司に激しい独占欲で娶られました
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志遠さんが帰国し、今度こそ家族三人の生活が始まった。

前回帰国したときのように、イギリス時間に合わせて昼夜逆転のリモート生活をするのではなく、朝起きて、出勤して、夜帰ってくるという規則正しい生活ができるそうだ。

今は年末の休暇中。年始の三日から仕事が始まるという。

頼子さんは一度家族のもとへ帰り、年明けから不定期で家事と育児を手伝いに来てくれることになった。

「晴はもう六時間も続けて眠れるようになったんだな」

「はい。朝までぐっすりとまではいきませんけど、夜中に授乳したらそのあともしばらくは眠ってくれるんですよ」

生まれたばかりの頃は夜でも二、三時間おきに目を覚ましていた晴だけれど、だんだん昼夜のリズムができてきた。

私の睡眠時間も以前よりは確保できるようになり、体がだいぶ楽になった。

「もうすぐ晴は保育園だもんな」

うとうととする晴を抱きながら、志遠さんは感慨深くささやく。

私と志遠さんの会話が子守歌になっているのか、晴は心地よさそうだ。志遠さんの低すぎず高すぎず、ほどよく甘い声は、晴にとって心地いい響きらしい。

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