メルティ・ナイト

ぽんぽんと会話が続く様子に早くも慣れてしまったわたしは、苦笑いを浮かべる。


最初はどうなることかと思ったけれど、とてもいい学校だと思った。

先生との距離が近いのも、フランクで過ごしやすい。



赤坂さん以外の生徒とはいまのところ接していないからわからないけれど、きっと変わらないと確信する。



ふたりの会話が終わるまで待っていると、赤坂さんがこちらを振り向いた。



「じゃ、そろそろ行こうか。教室に」

「あ、はいっ」



急いでうなずき、校長先生とお別れする。


はじめと変わらない柔和な表情で、わたしたちが出て行くまで手を振ってくれる校長先生に、何度もお辞儀をしながら校長室を出た。