メルティ・ナイト
再度、赤坂さんと並んで廊下を歩く。
お昼休みも終盤なようで、さきほどより人けが減り、教室の中のほうがにぎやかになっていた。
「あー腹減ったわあ」
ひとりごとのように呟きながらあくびをする赤坂さんを、ちらりと見る。
そういえば赤坂さんって、わたしに話しかけてくれたのお昼休みが始まってすぐだったよね……?
ということは、お昼ご飯を食べていないってことで……。
わ、わたしのせいじゃん……!
迷惑をかけてしまったと、焦って赤坂さんの前に立って道をふさぐ。
「あ、赤坂さんっ!お昼食べてないじゃないですか!」
「え、そうだよ。迷った子猫拾ってたからしょーがないけど」
「わたしは子猫じゃないですけど……っ!午後の授業ぜったいお腹空きますよね?」
「うんまあ。でも寝るだけだしなんとでもなるよ」
「ちゃんと起きましょう……?!」