身を引くはずが、敏腕ドクターはママと双子に溢れる愛を注ぎ込む
「今日ここに来て、言われた意味がやっとわかった」
「え……?」
「今もまだ、変わらず君のことを想っているなら、会いに行ったらいいと言われた」
ドクンと、鼓動が一際大きく打ち鳴る。
水瀬先生の真っ直ぐな目から、吸い込まれるように視線が離せない。
「すべてを受け入れる覚悟があるならと」
そう言った水瀬先生の視線が、向こうで遊ぶ月と詩に向けられる。
わずかに細められた目が、見守るように優しくふたりを見つめた。
「あの子たちは、君と俺の間にできた子なんだろ?」
もう全てを知っているような口調で訊かれ、あからさまに驚いた顔をしてしまった。目を見開いたまま数秒固まる。
「ちっ、違うんです!」
なんとか否定の言葉を出してみたものの、水瀬先生は表情を崩さない。まるでもう揺るがない確信があって、私が嘘をついていることも見透かしているように見える。
「月と詩……その名前は、いつか話したことを覚えてくれていたからじゃないのか?」