身を引くはずが、敏腕ドクターはママと双子に溢れる愛を注ぎ込む


 もう少し絵の具で色付けしようと、数種類の緑の絵の具を混ぜていたとき。

 後方から賑やかな声が聞こえてくる。

 ちらりと振り向いてみると、寄り添って歩く男性の姿が。

 やだ……こんなところに酔っ払い?

 いつも静かで穏やかな公園にそぐわない、出来上がっているふたり組。
 スーツ姿だけどサラリーマンという雰囲気はなく、夜の商売の人という感じの派手な風貌だ。

 見て見ぬフリをして、パレットの中に視線を戻す。


「おっ、可愛い子はっけーん」


 パレットの縁で筆をしごいていたとき、さっきよりも近い距離から声がして顔を上げた。


「こんなところで何してるの?」


 おぼつかない足取りでやってきたふたり組は、私の掛けるベンチを囲む。

 ひとりが私の横の空いているスペースに腰を下ろした。


「なになに、絵とか描いてると趣味が古風ー」


 酔っ払いに何気なく言われた言葉にグサッときながらも、心の中では『関係ないでしょ!』と言い返す。

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