身を引くはずが、敏腕ドクターはママと双子に溢れる愛を注ぎ込む


 結婚パーティーが終わると、すぐに近くのパーキングサービスに駐車していたきょんちゃんの車に戻った。

 チャイルドシートに子どもたちを乗せてやっと一息つけた感じで、近くにあったカフェでテイクアウトでドリンクを購入してきた。

 きょんちゃんが車を出して少し走ると、子どもたちはあっという間に夢の世界に旅立っていた。今は青山通りで車を一時停止して休んでいるところだ。


「でも、今度は菜々恵のドレス姿が見られるかもってことでしょ?」

「えっ。あ、それは……どうなんだろ?」


 へへっと誤魔化すように笑って微妙な反応を見せた私を、きょんちゃんはにやりと笑う。


「菜々恵も遼先輩のこと言えないぞー? 顔が緩んでるってば」

「えっ、うそ?」


 思わず頬を両手で包み込む。そんな私をきょんちゃんがまたクスクス笑った。


「でも、良かったよ」

「……?」

「この子たちのパパが迎えに来てくれて」

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