身を引くはずが、敏腕ドクターはママと双子に溢れる愛を注ぎ込む


 いや、でも、やっぱり飲みすぎてるな……。

 なんとかレストルームを出てくると、まだ賑わい続けている会場をあとにしてクロークに寄る。

 もう着替えて帰る余裕もなく、そのままタクシーに乗ることにした。

 広いロビーラウンジを正面玄関に向かっていく。

 タクシーがホテル前で待機していれば助かるなと思っていたとき、突然、背中に何かが触れた。


「っ……、み、水瀬先生……?」


 酔っ払って幻想を見ているのかもしれない。

 見上げて自分の目に映った光景にそう思わざるを得なかった。

 背中に添えられたのは水瀬先生の大きな手で、私をエントランスに向かって導いていく。

 突然のことに鼓動が激しく音を立てて、もう一度確認するように寄り添う姿を見上げていた。


「危なっかしく歩いているのが目に入って、心配で追いかけてきた」

「えっ、そんな、すみません。大丈夫ですので」

「大丈夫なわけあるか。送る」

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