幸福を呼ぶ猫
次の日、彼女の家の近くのカフェまで行くから話したいことがあると彼女を呼び出した。
「それで話したいことってなに?」
彼女はアールグレイを一口飲んで僕を真剣な顔で見つめた。
「僕、やっぱり画家になろうと思うんだ」
「そのことは昨日散々話したじゃない。京介くんも納得したはずでしょう。」
彼女はやっぱり画家になること
「それでもやっぱりなりたいんだ。取り敢えず次のコンクールで入選取ってみせるよ。」
「そんなの今までだって無理だったじゃない!」
彼女はそう言ってから、ハッとしたように顔を歪めた。
これが彼女の本心か勢いで言ってしまっただけなのか僕には分からなかった。
そうだねと僕は苦笑して
「僕が画家になることで、ともえと別れることになっても僕は仕方ないと受け止めるよ」と言った。