幸福を呼ぶ猫
「ともえ!!!」
僕は慌てて彼女にかけよる。
「京介くん…」
「大丈夫?!怪我はない?」
「大丈夫よ……」
彼女は余っ程怖かったのか涙を流し震えていた。
「京介くん…黒猫が……」
「えっ…?」
ともえが震えながら指さした方を見ると黒猫が一匹大量の血を流しながらぐったりと横たわっていた。
「クロ……?」
その黒猫の首元には僕がクロに買ってやった赤い首輪が付けられてあった。
それに僕がクロのことを見間違えるはずがない。この黒猫は間違いなくクロだ。
でも、どうしてクロがこんな所に……
「この子もしかして京介くんの…?」
「…うん」
「この子私のことを助けた……?」
きっとクロがともえの前に飛び出して来なかったら、ともえは間違いなくトラックに跳ねられてたであろう。