君の息にピリオド.
寂しい独白
1ヶ月後、学校も始まり、渡含めた私たち
8人は学校内で有名人となっていた。

よく、事件のことは聞かれるものの
私たちは全員の約束で事件に関しては
何一つ話さないこととなっていた。

クラスメイトにもだ。

私はあの日のような廊下を歩き、
紗羅のいる病室で足を止めた。

病室をノックし、帰ってきた返事は7人分。私以外全員ついていたようだ。

開かれたその病室には美しい、満開の花が
飾られている。

みんなの笑顔も、話す内容も
“日常”そのものだった。

そのことに感動して私も渡も、
他全員も少し涙目になってしまう。


あの事件が私たちにつけた傷は深すぎた。

今日は共犯者によって。
そして艶子によって事件の真相が語られる。

遥は艶子の背中を撫でてこう言った。


「私、
艶子が何を言ってもずっと大好きだから」


彼女は頷き、
私たちはじっと共犯者が来るのを待った。
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