追放された私は、悲劇の聖女に転生したらしいです
 ソラスから持って帰ったピヨルをかじりながら、私もディオの隣に座り話に加わった。
 私たちのいない間に、王都や王宮の細やかな様子がガノンから語られ、ウーノたちは星見の宮様から貰った暦についての情報を出したらしい。ディオが暦を欲したのは、祝祭が起こる月蝕の日時を詳しく知りたかったため。月蝕の日がわかれば、その日に照準を絞って決起出来るからである。

「月蝕は四日後。時間はあまりないが、作戦を立てて確実にやろう」

 ディオが話を先導する。

「まず、王都の民が巻き込まれるのを阻止するため、避難をさせようと思う。すでに星見の塔のフェイロンとゼクスが動いてくれて、少人数ごとにソラスへの移動が開始されている。当日までには完了すると思うが、念のため、サイクスとライル、残っている者がいないか確認を頼む」

「はっ!」

 サイクスとライルは元気よく返事をした。
 それにしても、ディオの行動力の速さには驚かされる。この間まで引き籠っていたというのに、準備が整った途端、指示を出せるなんて。予見の魔法がなくても、天性の指導者の資質で国を導きそう。

「ウーノとオットは俺とララと一緒に……」
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